アリババや中国株が上昇！都市封鎖による影響は終わったか？また中国株が抱える潜在的リスクとは？

2023年3月14日

JINくんJINくん、中国株がラリーし始めたんだって

うあああああ、中国株で一度壮大にやらかしたし・・二度と手を出さないぞ！！

いま買えばめっちゃ儲かる可能性ッ！！

あ、ニートだけどローン組みたいんですが。中国株を買うのに。トイチで？分かりましたお願いします

・・・からのコレ！！

3月に入ってからというもの中国株が回復。今後も力強いラリーを続けるのでしょうか、また中国株が抱える潜在的リスクも考えてみましょう。

ソース先
Alibaba and China Stocks Are Rallying. Chinese Growth Means Lockdown Pain Is in the Past.
https://www.barrons.com/articles/alibaba-didi-china-growth-lockdowns-covid-f286af0a

中国株が3月に急浮上

長引いたコロナ規制から脱却し始めていること、そして相次ぐ業績上振れにより、アリババやその他の中国株が3月に入ってからめまぐるしくラリーしました。

大手IT企業『アリババ（BABA）』の株価は市場前取引で＋5.8%急騰し、また国内でEコマースを展開する『JDドットコム（JD）』も＋4.5%上昇しました。これらがNYダウ先物高やS&P500先物高を支え、また香港ハンセン指数をも＋4.2%上に押しやったのです。

中国で厳しいコロナ規制が解除

FXブローカーのXMに在籍するアナリスト・Raffi Boyadjian氏によれば、中国では昨年12月に厳しいコロナ規制が解除したことを受けて「需要と供給とが完全に回復しつつあることを示すこれまでで最も強力な兆候が見られている」とのこと。

中国国家統計局も「コロナ規制による影響が和らぐとともに景気支援策の効果もあり生産再開の動きが加速した」と指摘しています。

PMIが10年以上ぶりの高水準

中国国家統計局が発表した2月の購買担当者景気指数（PMI）は52.6を記録。

1月の50.1からも市場予想の50.5からも大幅に上昇しており、中国市場の景況改善を示しただけでなく、2012年4月以来10年以上ぶりとなる高水準をマークしたのでした。

「経済の最初の緩やかな回復は、経済再開の完全な効果が現れるまでどれくらいの時間がかかるかについて懸念を引き起こしました。そのためラリーが順調に進んでいることは投資家にとって大きな励みになる」とBoyadjian氏は語っています。

購買担当者景気指数（PMI）とは

製造業やサービス業の購買担当者を調査対象にした、企業の景況感を示す景気指標のひとつ。PMIは50を景況感の分岐点としており、これを下回れば景況感が悪く、これを上回れば景況感が良いとされる。

「ラリーは終わっていない」

新型コロナに対して徹底した規制を貫いた中国では、2022年の繰り返されるロックダウン（都市封鎖）が国内のみならず世界の成長にも圧力をかけ、巨大企業の収益力を低下させていました。

しかし年末から急に方向転換し、さまざまな制限を解除し経済再開を約束しました。

そうして『アリババ』は予想を上回る四半期利益を報告。ロックダウンの影響が予想以上に強かったことから株価上昇は一部勢いを失ったものの、さきのPMIデータと合わせて、投資家らは中国市場の明るい未来を期待しています。

UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの最高投資責任者であるMark Haefele氏は以下のように述べていました。

力強いPMIデータは持続的な回復を裏付けるものです。（中略）株式の楽観論はここ数週間で消え去りましたが、回復が続き、消費の改善と回復力のある投資行動が見られることから、ラリーは終わっていないと考えています。

PMIの数値が50を大きく超えたのがやはり大きかったみたいです

乗っていいのか、このビッグウェーブに

『アリババ』の四半期決算を受け、アナリストたちはますます楽観的になっていますが、ある潜在的リスクがあるのだと言います。

ソース先
Alibaba Stock’s Recovery Has Momentum. This Is One Potential Risk.
https://www.barrons.com/articles/alibaba-stock-regulatory-risk-china-709f34dc

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アリババ株の評価は「買い」

政府主導の取り締まりにより、『アリババ』の株式は2021年に時価総額のほぼ半分を失いました。

2022年も引き続き同社にとっては困難な一年で、広範なロックダウンによる経済成長の減速が売上に打撃を与えたのは前述した通りです。しかし年末からの経済再開により、アリババ株は2022年10月の安値から2023年1月下旬のピークまで、実に＋90%という上昇を見せたのです。

■BABA株価情報（3月6日終値）

時価総額：2372.72億
株価：89.62
52週高値：125.84
52週安値：58.01

今その勢いは失速しこの1ヶ月で株価は約20％下落しましたが、ファクトセットが調査したアナリストのBABAへの平均評価は「買い」。

平均目標株価は143ドルと、現在の株価を大きく上回っています。

トゥルーイスト証券のアナリスト・Youssef Squali氏：

厳しい需要環境の中でも利益率の継続的な改善を示しているアリババについては引き続き”強気”です。3月の四半期は弱含み（相場が下がり気味の状態）で始まりましたが、経済再開に伴い需要の傾向は大幅に改善され、前年比でプラス成長を遂げました。我々は現在のトレンドに希望を見ています。

ベンチマークの証券アナリスト・Fawne Jiang氏：

アリババは我々の見解ではリスク／リターン特性（特定の取引におけるリスクとリターンの比率のことで、目標終値とあらかじめ設定された逆指値注文によって決定される）が良好であり、経済再開による回復が順調に進むことを織り込んでいます。

アリババ株の潜在的リスク

Jiang氏があげたアリババの下振れリスク（株価下落の要因）としては「マクロの逆風、規制の強化、新たなビジネスイニシアチブの実行、他社との競争」などが含まれます。

これらの中でも特に1つだけ、他のリスク要因よりも悪目立ちするものがあります。

当局による規制や取り締まり

最も大きな潜在的リスクは中国当局によるハイテク銘柄の規制や取り締まりの強化でしょう。2020年後半のそれも何の前触れもなく突然施行され、国内外を混乱に追い込みました。

上海の投資銀行『チャイナ・ルネッサンス』の創設者で著名投資家のBao Fan氏が行方不明になってからというもの、同社の株価はほぼ30%下落しています。中国当局の調査で要人が失踪することはまったく異常なことではありません。アリババ創業者のJack Ma氏も数カ月間姿を消し、当時はハイテクセクターを震撼させました。

著名な企業幹部の相次ぐ失踪は、規制当局の態度が悪化している可能性を示唆するものかもしれません。これはハイテク銘柄にとっては歓迎できるものではないでしょう。

まじで中国当局は何するかわかんねーのがリスクすぎる