金融リテラシーが低いと言われる日本ですが、アメリカも状況は似たようなものらしいです
アメリカ人は株好きのイメージだし知識量すごいと思ってたけど?違うんか?
そうですね。今回はアメリカの調査結果を読み解きながら、実際に出された金融クイズを紹介してみます
キミは全部正解できるかにゃ?是非コメントで正解率を教えてにゃ!
お金に関する基本的な問題について、あなたはいくつ正解することができるでしょうか?
ソース先
23% of Adults Got Three-Quarters of Financial Literacy Questions Wrong: Can You Get Them Right?
https://smartasset.com/financial-advisor/financial-literacy-survey
アメリカ人の金融リテラシー向上せず
米国教師保険年金協会(TIAA)と米ジョージ・ワシントン大学の研究所(GFLEC)がこのほど、金融リテラシーに関する年次調査を実施。
この調査『2022 Personal Finance Index』ではお金にまつわる様々な知識や判断力を問われる質問が並んだのですが、アメリカ人の平均正答率はわずか50%。
つまり、アメリカ人はあらゆる質問に対して半分しか正解できなかったのです。
2017年以来ずっと正答率は50%
TIAA&GFLECが初めて国民の金融リテラシー調査を始めたのは2017年のことでしたが、それ以来、正解率はまるで上がっていないのだと言います。
残念なことに、アメリカ人はお金の話題に理解が乏しいどころか、向上もしていないのです。
計28問のクイズのうち、
- 21問以上正解したのは5人に1人(18%)だけ
- 21問以上不正解だったのは4人に1人(23%)もいた
多く不正解する人が年々増加
実のところ、金融リテラシーが低い大人の数は年々増加しています。
2020年には21問以上不正解だった人は5人に1人(17%)だけでしたが、今年は4人に1人(23%)にアップしたのです。
クイズの中でも特に「どういうお金の危険性が潜んでいるのか(金融リスク評価)」を答える問題に多くのアメリカ人が苦戦。この質問の正答率は36%で、2017年からは3%減っていました。
- ローンに関する質問:正答率60%
- 貯蓄に関する質問:正答率53%
- 消費に関する質問:正答率52%
- 金融リスクに関する質問:正答率36%
「リスクを理解するには、たとえば特定のシナリオで予想される結果が起こりうる結果の範囲、各結果に関連する金融上の影響、各結果が発生する可能性によっって決まることを理解することが含まれる」と研究には書かれています。
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4人に1人が不正解したクイズ
それでは具体的にどのようなクイズが出たのでしょう。
ここでは「4人に1人が不正解」した、つまり特に簡単だと思われた問題を3つ見ていきたいと思います。
問題1)金融リスク
マリクさんは今後6ヶ月以内に車のエンジンを修理に出さなければならない可能性が50%あり、費用は1000ドルです。
同時に家のエアコンを交換しなければならない確率が10%あり、それには4000ドルの費用がかかります。
マリクさんにとって経済的リスクが大きいのは車とエアコンのどちらでしょうか?
答え
経済的リスクが大きいのは「車」。
エアコン修理には4000ドルという大きな費用がかかる可能性がありますが、それよりも車のエンジンが壊れる確率の方が半々と、はるかに高いことに注目する必要があるためです。
問題2)貯蓄
アンナさんは10年間にわたって毎年500ドルを貯金しました。その後はそれ以上貯金することをしていません。
一方で、チャーリーさんは10年間何もしませんでしたが、5000ドルの贈り物を受け取り、これを貯金することにしました。
アンナさんもチャーリーさんも毎年5%の利子を得る場合、今から20年後にはどちらがより多くのお金を貯蓄できているでしょうか。
答え
20年後に多くの貯金を持っているのは「アンナさん」。
アンナさんはチャーリーさんよりも10年も前から貯金を始めています。10年早くから年5%の利子を得ていたことから、20年後にはチャーリーさんよりも多くの貯蓄があるはずです。
問題3)ローン
ホセさんは金利20%のローンで1000ドルを借りました。
もしもローンを支払わなかった場合、借りている金額が元の2倍になるまでに何年かかるでしょうか。
5年未満、5年〜10年、10年以上、わからない、の4つから選んでください。
答え
借金が元の2倍に膨れ上がるのは「5年未満」です。
1年目のローン残高は金利20%の場合1200ドルとなり、2年目はこれに金利20%がかかるので、1440ドル、3年目は1728ドル、4年目に2073ドルを超えて、元金の2倍となります。
毎年200ドルが増える、という単純な計算でないことに注意しましょう。
なぜ金融リテラシーは必要か
なぜ金融リテラシーが必要とされているのでしょうか。
TIAA&GFLECの研究結果によれば、お金の知識が増えれば増えるほど、人生の幸福度や豊かさもあがりやすくなる傾向があるとのこと。
事実、金融リテラシーが高い人と比べて、金融リテラシーが低い人はお金の様々な面で苦労を強いられるようです。
金融リテラシーが低い人は、
- 家計のやりくりが困難になる確率が6倍高い
- いざという時に生活費一ヶ月分の額を出せない確率が5倍高い
- 2000ドルの突然の出費に耐えられない確率が3倍高い
そして、金融リテラシーがないとどれだけのお金を損するのか。
2021年末に全米金融教育者評議会(NFEC)が成人3389名を対象に行った調査によれば、個人資産管理や投資などの知識がない成人は、ざっくり年間20万円ほど損していることが分かっています。
- 毎年1389ドル(約20万円)損している
ヤバっ、クイズめちゃくちゃ簡単じゃね?
つーか選択肢に「わからない」があるの草!そんな回答でええんかい!
分からないことは分からないと言うのが流儀なのかも