昨日発表された欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表では、25ベーシスポイント(0.25%)の利上げが発表されました!
通常利上げは該当する通貨(今回はユーロ)買いに走るはずなんですが、何故かユーロは爆下げ!ワイにとっては嬉しい状況になった!
利上げは買われる、とは逆に推移した相場でしたね。
今回はそのあたりを紐解いていこうと思っています。
欧州中央銀行(ECB)が利上げ!
2023年9月14日21時15分、ヨーロッパの中央銀行、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表しました。
予想は据え置きでしたが、そんな中で利上げを選択。0.25%の利上げを行い、欧州の金利は4.50%となりました。
【経済指標速報】
— みんなのFX|トレイダーズ証券【公式】 (@Min_FX) September 14, 2023
🇪🇺ECB政策金利、予想割れていた中利上げ
🇪🇺政策金利
結果:4.50%
予想:4.25%
前回:4.25%
🇪🇺🇯🇵ユーロ円は158.12円から一時上昇
欧州といえばユーロですね。特に日本ではユーロ/円やユーロ/米ドルが良く取引されている通貨になりますが、政策金利発表直後は上に跳ねましたが、直ぐに下落に転じました。
何故そんな動きをしたのでしょうか?
何故利上げなのにユーロが下がった?
政策金利発表の30分後、21時45分にラガルドECB総裁の会見がありました。
会見でラガルドさんは追加利上げの可能性を示唆したそうですが、市場はそんなこともいとわずユーロ売りに強く傾きました。
【ロンドン市場概況】
— みんなのFX|トレイダーズ証券【公式】 (@Min_FX) September 14, 2023
🇪🇺ECBは市場予想割れていたなか0.25%利上げ決定、ラガルドECB総裁は会見中に「追加利上げの可能性」を示唆していますが、ECB経済予測の経済成長率下方修正が嫌気されてユーロ安加速中です。また、強い🇺🇸米経済指標(小売/PPI)で一時ドル高へ、現在のドル円は乱高下中です pic.twitter.com/S7j090IHmj
通常であれば利上げ懸念が加速すれば通貨は買われます。金利が高い方が金利差で得をするのでその通貨が買われるはずです。
しかし売りが強くなったのには以下のような理由がありました。
欧州委員会はECBの政策金利発表前に、ユーロ圏は向こう2年の経済成長予測を下方修正した、と発表しました。
欧州委、ユーロ圏経済成長予測を下方修正 ドイツは景気後退
欧州連合(EU)欧州委員会は11日、今年と来年のユーロ圏の経済成長予測を下方修正した。高インフレに伴う個人消費の低迷が背景。ドイツは今年、景気後退に陥る見通し。
ユーロ圏の経済成長予測は今年0.8%、来年1.3%。従来予測はそれぞれ1.1%、1.6%だった。
欧州委は「内需、特に消費の低迷を踏まえると、高水準で依然として上昇している大半の財・サービスの消費者物価が、春季の予想以上に大きな重しになっている」と指摘。
「エネルギー価格は下落し、労働市場は極めて好調で、記録的な低失業率、雇用の継続的な拡大、賃金の上昇が見られるが、それにもかかわらず」内需が低迷していると述べた。
ロイター https://jp.reuters.com/markets/treasury/SWFEP3T32ZLY5B5USV56KOQM4U-2023-09-11/
ここで大事なのは「今後2年間の成長率見通しを下方修正した」という事実です。
つまり欧州は景気が悪く、今後も成長率が悪化すると見通していると発表した事になります。
景気が悪い中で利上げを行えば借金をしている企業は更に苦しくなり、新規にお金を借りる企業も少なくなってしまうことから、経済が更に低迷してしまうおそれがあります。
そうなるとやはり見えてくるのは「利上げのピーク」です。
将来的な成長が見込めないのに利上げをした、ということは、これが最後の利上げになってもおかしくありません。
よって市場は今回の利上げがピークである、と判断したとされ、ユーロ売りに傾いたと見て良いかなと思います。
しかしECBは政策金利発表と同時にインフレ予想引き上げを行いました。
ECB、成長率見通し下方修正 24年のインフレ予想は引き上げ
欧州中央銀行(ECB)は14日、今後2年間の成長率見通しを下方修正する一方、インフレ見通しの一部を引き上げた。景気停滞とインフレが同時に起きる「スタグフレーション」への懸念が高まった。
新たな予測では、インフレ率は8月の5.3%から2024年に3.2%、25年に2.1%へと鈍化する見通し。ECBの迅速な利上げにもかかわらず、ECBの目標である2%への回帰は緩やかなものにとどまる見込みだ。
ロイター https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-projections-idJPKBN30K1HN
インフレ(物価高)が続いている中で景気後退が来るという、いわゆる「スタグフレーション」が起こる可能性が高まっています。
ここでインフレをきっちり退治しない事には結果的に物凄い景気後退が来る可能性があります。
2年間の成長率見通しを下方修正する一方でインフレ予想を高めた欧州。次回の政策金利発表に注目が集まりますね。
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アメリカはインフレ加速でドル高へ
同じぐらいの時間帯にアメリカの経済指標「生産者物価指数(PPI)」と「小売売上高」が発表されました。
どちらも予想を下回ることはなく、インフレ加速を示唆する数値が出てしまいました。
新規失業保険申請件数も発表されましたが、ドル高方向の結果とは言っても0.5万件は誤差の範囲でしょう。
【経済指標速報】
— みんなのFX|トレイダーズ証券【公式】 (@Min_FX) September 14, 2023
🇺🇸米経済指標、インフレ率上振れ
🇺🇸PPI 8月 前月比
結果:+0.7%
予想:+0.4%
🇺🇸コアPPI 8月 前月比
結果:+0.2%
予想:+0.2%
🇺🇸小売売上高 8月 前月比
結果:+0.6%
予想:+0.2%
🇺🇸新規失業保険申請件数
結果:22.0万件
予想:22.5万件
🇺🇸🇯🇵ドル円は147.25円から上昇中
このことからドル買いが進行し、ドル円は上昇。ユーロドルにおいては更に下値を掘るという結果になりました。
今後はどうなる?
ユーロ(為替)においてはようやく頭打ち感を見せる展開になってきました。
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は声明で
「政策金利はインフレ率の適時目標回帰に多大な寄与をするとみられる水準に到達し、十分長い期間維持されたと理事会は考える」
と発言。
簡単に言うと「金利、もうインフレ退治するのに十分なくらい上げたって考えてるわ」みたいな感じかと思われます。
【要人発言まとめ】9/14
— マネスク ディーラー (@MONEYSQUARE_mkt) September 15, 2023
🇪🇺ラガルドECB総裁
「主要政策金利はインフレ率の適時目標回帰に多大な寄与をするとみ られる水準に到達し、十分長い期間維持されたと理事会は考える」
「PEPP、APPに関する討議なし」
「政策金利の焦点は継続期間に移るが、今がピークということはできない」
ここまで来たなら、ようやくユーロ円は頭打ちと判断してもいいんじゃないかなと考えています。
円無限売られる編に突入しているのですぐ円高方面に傾くとは思えませんが、日銀のマイナス金利解除に対する姿勢次第では円高方面へのトレンドが発生してもおかしくありません。
ユーロをようやく損切りする時が来たのか、またはECBがまだまだ利上げしてインフレを確実に倒しに来るのか。
是非参考にしてくださいね。
ついにきたのか!十分な利上げってやつが!
これでユーロは下がるのかい!下がらないのかい!どっちなんだい!
さ~~~~~~~がるっ!やったー!パワー!!!!
一方的な情報ばかり頭に入れずに、インフレ見通しを一部引き上げた、ってこともしっかり頭に入れておいてくださいよ・・・?
初心者からここまで成長したFX YouTuber JINがおすすめする業者は以下の通り
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