今回はFXの勉強を始めて割とすぐ目にする言葉、スワップポイントについてです。
FXするならスワップポイントでも得したい。
- いや、そもそも、スワップポイントって何だろう?
- スワップポイント目的で取引するとデメリットはある?
- 取引する時にスプレッドみたいに付いて回る物みたいなんだけど…
そんな疑問も解決しながら、ここでは、得するだけじゃなく、スワップポイントの仕組みから理解して、スワップポイントとどの様に付き合えば良いかを説明していくので、読んでいただけたらと思います。
スワップポイントの仕組みだけじゃなく、高金利通貨でのボクの失敗談まで書いてあるから最後まで読んでくれよな。
スワップポイントの仕組み
スワップポイント(=スワップ、スワップ金利)とは、2国間の通貨を売買するFX取引において金利の高い通貨と金利の低い通貨の間で生じる金利差の事を言います。
FXでは
「安い時に買って高い時に売る」
「高い時に売って安くなったら買い戻す」
といった、いわゆる売買差益が基本となりますが、
スワップポイントは売買差益以外に利益を得られる方法になります。
例えば、日本の金利が0.1%だとして、アメリカの金利は2.5%だと仮定します。
FXの取引で米ドル/円の買いのポジションを保有したとします。
すると、この時点で保有しているのは米ドルなので、米ドルの金利を受けられる事になります。
※注意※
アメリカの金利2.5%をそのまま受け取れるわけではなく、
2.5%(米ドルの金利)-0.1%(日本円の金利)=2.4%(金利の差額)となるので、2.4%の金利差分を受け取る事ができます。
為替レートが1ドル100円の時に米ドルを1万通貨ロング(買い)でポジションを持つとすると、
1日当たり:100円 × 1万通貨 × 2.4% ÷ 365日 = 65.75円
のスワップポイントが貰える計算になります。
この金利差で受け取れるお金のことをFXの世界ではスワップポイントといいます。
(実際付与されるのは金利差からFX業者の手数料が引かれた金額になり、スワップポイントは各会社によって違います)
逆に金利の高い通貨を売って低い通貨を買った場合はスワップポイントを支払わなくてはいけません。
そして、スワップポイントはポジションを保有している日数に比例して増えていく仕組みです。
金利がどうとか銀行預金の利息みたいなもんかぁ。
似てるけど、銀行預金の利息は数ヶ月や1年って、ある程度の「期間」に対してまとめて精算するけど、FXのスワップポイントは日割り計算でポジションを保有している間、毎日受け渡しが行われるんだぜ。
つまり、FXにおけるスワップポイントとは、ポジションを保有している間、受け渡しされる取引通貨間の「金利差調整額」の事。
それぞれの国で差がある金利とは
各国の通貨の金利とは“政策金利”と呼ばれる、日本であれば日本銀行、アメリカであれば連邦準備制度理事会(FRB)といった中央銀行から一般の銀行がお金を借りる際の金利の利率の事を言います。
FXのスワップポイントはこの政策金利に連動しています。
政策金利は変動制?
政策金利はその国の景気、経済状況によって変動します。
中央銀行は、金利を上げ下げする事で市中に流れる自国の通貨の量を調整します。
好景気で物価高に進むと、金利を上げて景気の過熱感を冷まし、反対に景気が悪化したら、金利を下げてお金を借りやすくし、経済活動に刺激を与えます。
じゃあ、今世界的にどこも不景気だから、高金利な国なんて無いんじゃないの?
外国の通貨には高い利子をつけてるところもあるよ。
高金利で有名なのがトルコリラ(TRY)や南アフリカランド(ZAR)、メキシコペソ(MXN)とかだね。
なぜトルコリラは金利が高いのか?
トルコリラが高金利である理由は、他の新興国と同様に対外的に資金を集めたい背景があるからです。
一般的にお金は政策金利が高いところに流れます。つまり、政策金利を高くすることで自国の通貨を魅力的にし、資金の流入を図っているのがトルコ共和国など新興国の特徴なのです。
スワップポイントの付与のタイミング
スワップポイントは、ポジションを保有している期間に応じて付与されます。
ただし、分単位、秒単位といった厳密な保有期間で計算するのではなく、翌日以降にポジションを持ち越したときに1日分のスワップポイントを付与する仕組みです。
ポジションを翌日に持越しせず、1日の中でポジションを解消した場合はスワップポイントの付与はありません。
しかし、ポジションを持ち続けていれば、スワップポイントは市場がお休みの土日祝日の分も付与されます。
ですが、ポジションを持ち越したと決定する時間や、土日の分が付与される曜日などは、各証券会社やFX業者によって異なるので使用する口座の証券会社やFX業者で確認してください。
一例ですが、実際のFX会社さんのスワップカレンダーで見てみましょう。
GMO外貨(旧:外貨ex byGMO)さんでは水曜日に3日分付与されている事が分かります。
ふむふむ、カレンダーをチェックだな。確かにFX会社によって違うな。注意注意と。
スワップポイントのメリット・デメリット
メリット
■ポジションを維持しているだけで毎日利益が得られる。
株式投資などの売却益狙いの取引では、売買が成立するその1回しか利益が得られません。一方、スワップポイントは売買をしなくてポジションを持ち続けているだけで継続的に利益を増やせることが魅力です。
■レバレッジを利用すると多くもらえる。
レバレッジをかけることによって投資資金は少額に抑えることができます。投資額に対するスワップポイントの割合が大きくなり、利益率の向上が見込めることもメリットです。
例えばレバレッジ10倍で取引した場合には10倍のスワップポイントが得られますが、これは同時に支払うスワップポイントも10倍変わってきますのでデメリットとも言えます。
デメリット
高金利通貨を売って低金利通貨を買った場合は、スワップポイントを支払わなくてはいけません。
スワップポイントは毎日変動します。
各国々の金利変動や価格動向など金融情勢の変化によって、スワップポイントが減る場合があります。
スワップポイント目的で長期間レバレッジ取引をすると、その間に暴落に巻き込まれたり、含み損が拡大すると証拠金が足りなくなりロスカットされる場合があります。ロスカットによって証拠金以上の損失が生じ、スワップポイントで得た利益以上の損失を被ってしまう可能性があります。
特に、トルコリラなど多くの高金利通貨は新興国通貨で、経済発展が著しく大きな利益が目指せるものの、政治や社会的な問題、外交的なリスクがあるので急落のリスクも含んでいる事も覚えておきましょう。
シュミレーション
【日本円を売って高金利通貨のトルコリラを買った場合で考えてみましょう】
・TRY/JPYレート 1TRY=15円
・TRY/JPYスワップポイント 35円/日(1万通貨あたり)
・保有している期間スワップポイントに変動が無いと仮定します。
1年間にわたって持ち続けていたとしたら、それだけで1万2,775円(35円×365日)が手元に入ってくる計算になります。
レバレッジ1倍で1万通貨のポジションを建てるには、トルコリラ=約15円で計算すると約15万円(15円×1万)の必要証拠金が求められることになります。
これを、レバレッジが3倍なら約5万円、5倍なら約3万円、25倍なら6千円足らずの必要証拠金で、同じ利益が得られます 。
つまり、レバレッジを利かせれば、より効率的にスワップポイントを獲得できるようになるわけです。
例えばレバレッジ5倍でトルコリラ円を1万通貨分、1年間運用したとすると、
す、すげぇ~!て事はこの100倍の必要証拠金で運用したらスワップポイントも100倍貰えるって事か!
よし!これからはトルコリラだな!
ってやるかバカヤロウ!!!昔トルコリラで大損こいたんだよ!!エルドアンちゃん(大統領)も信じられないし、二度とトルコリラ買わねーからな!
うん、何度も大暴落に巻き込まれてロスカットと損切りしてたしな。なんなら歌まで歌ってたし相当重症だったんだね。
みんなには大損して欲しくないから、高金利通貨に迂闊に手を出すとどうなるかJINのYouTube見て勉強する事もオススメしとくよ。
スワップポイントの税金
スワップポイントはFXの利益と合算されるため課税対象になります。
スワップポイントには申告分離課税がかかり、税率は20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)となっています。
どのFX会社でもポジションを決済・出金したタイミングで税金がかかります。
未決済ポジションのスワップポイントに関してはどのタイミングで税金がかかるか、各FX会社によって違うので注意が必要です。
スワップポイントは賢く運用すれば利益をもたらしてくれる
スワップポイントは、金額こそ大きくはないですが、毎日付与されるので、大変魅力的な利益です。
しかし、確かにポジションを持っているだけで日々利益があるスワップポイントは魅力的ですが、この通貨はスワップポイントが高いからと安易に選ぶのではなく、高金利通貨ならではのリスクをしっかりと把握したうえで運用をスタートしましょう。
スワップポイントは毎日付与されるもの。塵も積もれば山となる位の気分で運用をオススメします!
初心者からここまで成長したFX YouTuber JINがおすすめする業者は以下の通り
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