「株は5月に売り9月に買え」は今年は当てはまったのか?

 

株は5月に売れ!9月に買え!!

 
 

・・・など言われますが本当か?2023年で検証してみます!

 

ソース先

If you sold shares in May, buy back in today: HAMISH MCRAE on why the stock market could rise

https://www.thisismoney.co.uk/money/investing/article-12528171/If-sold-shares-buy-today-HAMISH-MCRAE-stock-market-rise.html

格言「株は5月に売り9月に買え」

投資の世界にはさまざまな”格言”があります。

はっきりとした根拠や証拠があるわけではないものの、経験則的に起きやすい傾向を述べた言い回しで、その1つが今回スポットライトを当てる「株は5月に売り9月に買え」です。

これはアメリカやイギリスの株式市場でとくに有名な言葉で「Sell in May and go away.(5月に売り逃げろ)」「But remember to come back in September / St Leger’s day.(でも9月には忘れずに戻ってこい)」などと表現されます。

この言葉が意味するところは、

・株式相場は1月から上昇するので5月の最高値で売却した方が良い

・6月からは下落するので9月の最安値で購入した方が良い

と文字通りの意味ですね。

 

「5月に売り9月に買え」には根拠となるデータがあるんだぞ

 

過去のデータ

「夏にかけて株価が落ちていく」という考え方は昔から良く知られており、それを裏付けるデータも多くあります。

ソース先

Sell in May and Go Away’: Definition, Statistics, and Drawbacks

https://www.investopedia.com/terms/s/sell-in-may-and-go-away.asp

例えばフィデリティ証券によれば、

・1990年以降、S&P500の11月から4月までの平均上昇率は約7%

・1990年以降、S&P500の5月から10月までの平均上昇率は約2%

つまり「株価は5月にかけて一番高くなり、夏には安くなる」ということですね。米国外の株式市場でも同じパターンが見つかったとする学術論文があります。

今年真似ていたらどうなった?

果たして「株は5月に売り9月に買え」は2023年は当てはまったのか。

英国株式・米国株式それぞれの今年1年の株価の動き(パフォーマンス)を振り返りながら、アドバイスが正しかったのか見ていきましょう。

結論から言うと、

  • 英国株を「今年5月に売って9月に買う」

      ⇊
    まぁまぁ良い投資ができました!
  • 米国株を「今年5月に売って9月に買う」
      ⇊
    真似ていたら恐ろしい投資になっていました!

この夏、イギリスとアメリカとでは異なる現象が目撃されています。

株価が良くないはずの夏の時期に、米国株式市場は力強く回復したことで株価が急にあがり、一方で英国株式市場はそうはならなかったのです。

そして8月から9月にかけての米国株の強さは、多くのプロ投資家も予想できなかった出来事でした。

英国株

大型株100銘柄で構成されたイギリスの株価指数FTSE100は、2023年5月2日に7773ポイントをつけました。ここから同指数は上げたり下げたりを繰り返し、9月1日には7464ポイントとなっています。

もしFTSE100を5月に売って9月に買えば、3.97%の得でした。

また中型株250銘柄で構成されたFTSE250だと5月2日に19314ポイントを記録。そして9月1日には18536ポイントでした。

もしFTSE250を5月に売って9月に買えば、3.13%の得でした。

 

イギリスは「5月に売って9月に買え」が当てはまったと

 

米国株

S&P500は5月1日に4167ポイントをつけ、年初から8.97%上昇しました。しかしその後も株価は上がり続け、9月1日には4515ポイントを記録。

もしS&P500を5月に売って9月に買えば、8.35%の損でした。

NASDAQも同様で、2023年5月1日は12212ポイント(年初来+17.58%)でした。夏にかけて株価はさらに上昇しており、9月1日は14031ポイントに到達します。

もしNASDAQを5月に売って9月に買えば、14.90%の損でした。

「5月に売れ」を真に受けていたら、盛り上がる米国株式市場を見逃していたことになるでしょう。アメリカの市場にはいまだ大金が集まってあり、どこに投資しようか迷っている人が多いことが伺えます。

 

米国株でやってたら嫉妬に狂ってたわ

 

 

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最近は「株は5月に売り9月に買え」が不発

実は2020年に新型コロナウイルスの世界的パンデミックが発生した際、S&P500は2月〜3月の5週間のうちに34%下落しました。一方で5月〜10月にかけては12.3%上昇したのです。

よって2020年に格言通りに「5月に売り9月に買え」をしていたら、大きな損失を被っていたかもしれません。

それどころか、最近ではあまりこの格言が通用しなくなってきました。

市場調査会社LPLリサーチによれば、2011年からの10年間のうち「5月に売り9月に買え」を真似て投資家に儲けが出た年は2回しかなかったのです。

過去10年間のS&P500株価変動率(5月〜10月)

2011年(ー8.1%)と2015年(ー0.3%)のみ5月〜10月の株価リターンがマイナスでした。つまり「5月に売って9月に買え」を実行していたら、儲かっていたことになります。

逆にその他の年はどれもリターンがプラスなので、5月に株を売っていたら損したことになります。

 

結局どうなるか分からんやん!

 
 

まぁまぁ、だからこそ投資家は下の対策を打つのです

 

では投資家はどうすべきか?

「株は5月に売り9月に買え」はある程度は信頼おける言葉です。

ですので私たちができることとしては、言葉通りに行動するというよりも、リスクの度合いを考えながら買ったり売ったりする銘柄を選定することでしょう。具体的には、

5月以降は「リスクの高い銘柄」から「不況に強い銘柄」に転向する

ことが成功の鍵かもしれません。

例えば5月〜10月までは不況に強いヘルスケア株や生活必需品株を保有し、11月〜4月まではより経済に敏感な市場セクターを保有したとします。

米投資会社ペイサーによれば、このカスタム指数は1990年〜2021年のあいだS&P500のリターンを大幅に上回ったそうです。

不況に強い銘柄
生活していくうえで欠かすことのできない「生活必需品」や「ヘルスケア」、参入障壁も高い「電力」「ガス」「鉄道」など公共関連の銘柄が不況に強いと考えられています。

過去のパターンを否定することはできませんが、未来にも全く同じことが繰り返されるとは限らないのです。

そこで私たちはよりリスクの低い方法で賢くお金を運用できるよう努めていかなければなりません。

 

株価下落の可能性がある5月以降は「ディフェンシブ銘柄」に注目と

 
 

なるほど、そうやって景気敏感株と使い分けてくんやね

 

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